対話型授業一例(完全オリジナル)
*最初に問題提起・疑問追究から入ります
【講師】
・He swim every day.
この文には文法的な誤りがあります。どこが間違っているでしょうか?
【生徒】
swimの語尾にSを付けて
・He swims every day.とするのが正しいです。
【講師】
その通りですが、なぜ、swimの語尾にSが必要なんですか?
【生徒】
主語(He)が3人称単数だからです。
【講師】
なぜ、主語が3人称単数だと一般動詞swimの語尾にSが必要なんですか?
【生徒】
学校で、そのように決まっていると習いました。
【講師】
それでは、なぜ、そのように決まったと思いますか?
【生徒】
・・・・・
(生徒さんによって反応が様々です)
*ここから誘導・印象付けに入ります
【講師】
それでは、一般動詞以外に知っている動詞はありますか?
【生徒】
be-動詞を前の項目で習いました。
【講師】
歴史を遡ってみると言葉(言語)というのは一気に全てが完成した訳ではなく、徐々に完成したそうです。
ところで、そのbe-動詞と一般動詞、歴史的にどちらが先に言葉として完成したと思いますか?
【生徒】
・・・・・
(生徒さんによって反応が様々です)
【講師】
be-動詞は am/is/are の3種類ですが、一般動詞は動作の数だけ無数にあります。
【生徒】
無数の言葉が完成するのは時間がかかるので3種類しかないbe-動詞が先に完成したと思います。
【講師】
そう考えるのが自然ですね。
人の歴史もそうですが、先に生まれた人が、後から生まれた人へ何かしら影響を与えるものです。
実は、先に言葉として生まれ完成したbe-動詞は
その後生まれた一般動詞に少なからず影響を与えています。
ところでHe swims every day.の主語を I と Theyにすると文はどのように変化しますか?
【生徒】
・I swim every day.
・They swim every day.
となりswimsのSがなくなります。
【講師】
その通りです。それでは文をまとめてみましょう。
・ I swim every day.
・ He swims every day.
・ They swim every day.
<ホワイトボード使用>
ところで I のbe-動詞は何ですか?
【生徒】
am です。
【講師】
Heのbe-動詞は何ですか?
【生徒】
is です。
【講師】
Theyのbe-動詞は何ですか?
【生徒】
are です。
【講師】
何か気付いたことはありますか?
【生徒】
・・・・・
(生徒さんによって反応が様々です)
【講師】
それでは、
・I am/He is/They are
・I swim/He swims/They swim
<ホワイトボード使用>
どうですか?何か気付きましたか?
【生徒】
・・・・・
(生徒さんによって反応が様々です)
【講師】
これではどうでしょうか?
・I am/He is/They are
・I swim/He swims/They swim
<ホワイトボード使用>
【生徒】
あっ!なるほど!
【講師】
やはり一般動詞はbe-動詞の影響を受けてますね。
【生徒】
そうですね。
(実際は生徒さんによって反応が異なります)
【追記】
- 上記の対話型授業は生徒さんに一般動詞を解説すると同時に、前項で学習したBe-動詞の復習(理解度を確かめること)を兼ねた授業になっています。
- 特徴としては「主語が3人称単数の場合は一般動詞の語尾にSを付ける決まり」という何1つ面白みのないルールを独自の(少しは面白さを感じるであろう)『仮説』を基に、生徒さん自身がそのことに気付くように対話を通して少しずつ誘導しています。
- 最も重要なことは生徒さん自身が「あっ、なるほど!」と思うことであり、その印象が強ければ強いほど生徒さんの頭の中に記憶として長く残り続けます。