入れ替えの効果
さて、下記の岡部酒店の写真をじっとご覧になってください。
例えば、この酒店が学校の行き帰りにあなたがよく目にする見慣れた風景だと仮定します。恐らく、あなたはこの見慣れた風景を気にも留めずに通り過ぎるはずです。
それでは、ある日突然、こんな岡部酒店に出くわしたら、どうでしょうか?
普段は気にも留めない風景に「あれっ?! 自販機とポストが入れ替わってない?」と困惑し、目を留め、気を留め、注意を引きつけられるはずです。
「入れ替わる」とは、こういうことなのです。
つまり、「入れ替える」ことによって、普段は気にも留めないところへ注意を引くことが出来るということですね。
この「入れ替え」を文法用語で「倒置(inversion)」と呼んでいます。
入れ替え(倒置)の目的は、「注意を引く」これに尽きます。
それでは、なぜ英語の疑問文では、主語と動詞が入れ替わる(倒置)が起こるのでしょうか?
疑問文(確認の文)で主語と動詞が入れ替わる(倒置)が起こる理由
疑問文には、肯定文や否定文とは大きく異る点が1つあります。
それは、話し相手の返答(Yes/No)があって初めて会話(文)として完結するという点になります。(肯定文や否定文は相手のリアクションが必ずしも必要なく、言いっ放しでも文として完結します)
Tom is a student.「トムは学生です。(完結)」(肯定文)
Tom isn’t a student.「トムは学生ではありません。(完結)」(否定文)
Is Tom a student?「トムは学生ですか?(未完)」(疑問文) ー Yes, he is(a student).「はい、彼は(学生)です。(完結)」(返答)
疑問文は相手の返答を得ないと会話(文)を終わらせることが出来ないために、どうしても返答を得る必要があります。
そもそも、話し相手が質問(疑問文)を聞いてないと返答を得ようがないので、返答を得るには、話し相手に質問を確実に聞いてもらう必要がありますね。
話し相手に確実に質問を聞いてもらうために、まず何をしますか?
まずは、話し相手の注意を引きます。
そこで出番となるのが「倒置」つまり「主語と動詞の入れ替え」となります
まとめ
iskd-eng
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